2007/3/10
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#YEAR 4
クビになった者どもよ
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会社をクビになるという経験をしたことあるかい?
いわゆるリストラ。
僕はある。
2度もある。
いや大きく考えると3度かも知れない。
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25の時、始めて就職した求人広告会社。
最初は会社員に、サラリーマンになれたということが嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。
へんな錯覚もあって、会社の正社員になりさえすれば人生は安泰だみたいに思ってた。
でも現実は違った。大いに違った。
今でも思うんだけど、なんでみんな朝8時半から夜12時まで、時には徹夜までして働かされなくちゃいけなかったんだろう。
それで給料20万くらい。手取りで17万円くらい。
僕のいた広告業界というのはほとんどそんな感じだった。
就業規則にはちゃんと17:30には退社できると書いてある。
でも日本には暗黙のルールというのがあって、完全に労働基準法というものが黙殺される。
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最初は耐えられた。
仕事のこともわからないし、遅くまで働くのは仕方がないって。
でも僕はいつか気づいた。
上司の姿を見て気づいてはいけないことに気づいてしまった。
これが一生続くんだということに。。。
青黒い顔をして、死んだ魚のような濁った目をして、人生なんてこんなもんさと呟く、そんな上司の姿は僕にとって恐怖そのものだった。
そう思ってしまったら僕はもうダメだった。
どうにもこうにもやる気というものが無くなってしまった。
当然、業務態度は悪化。成績も急降下。
連日、上司からの呼び出し。説教。
そして自己都合退職ということにされたけど、実際はクビ。
君みたいなのは我が社にはいらないよ〜 アディオス!!
これが最初のクビ。
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2度目のクビもまあ、似たようなもん。
泉谷しげるの曲に確か、なんだっけなタイトルは忘れてしまったんだけど、
♪明日からは明日からは、ちゃんとするんだ
みたいな切ない歌詞の歌があって、僕もそんな心情でサラリーマンというものに再チャレンジしたことがあったんだけど、でも結局はその理不尽な労働時間に耐えられなくてサヨナラ〜 とあいなった。
多分、向き不向きもあると思うんだけど、僕にはまったく会社というものが合わなかった。だから今は一人で勝手に生きてる。でも、それで良かったと思ってる。
何かいいことを言っている人がいて、こんなことを言っていた。
20代はストレスを体験する季節。そのストレスから本当に自分に合った生き方を見つける季節。そのために必要なストレスの季節。
確かにその通りだなと思う。
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僕は今、しゃらっとクビになったとか言ってるけど、その当時はそりゃーもう傷ついたものだった。
クビになったということで、自分の存在を全否定されたような、この社会からの落伍者の印を押されたような。
お前はダメだと完全に宣言されたような。
だからしばらくは自分がそんな目にあったなんて誰にも言わなかった。
友人にも言わなかった。もちろん親にも言わなかった。
自分の子供が社会不適合者なんて知ったら親はどれほど悲しむだろう。
そんなことを青い顔をして思ってた。
そして嘘をつきまくった。
次の仕事を探す時にも履歴書とかには嘘八百を並べ立てた。
絶対に自分はクビになったなんて言わなかった。
そして本当は出来ないくせに、残業でも何でもやるからと面接官に媚びた顔をしていた。
その嘘はその時は通る。
そして入社する。
でも同じことの繰り返し。
どの会社に行こうと、僕はその理不尽な労働時間に耐えられなかった。
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同じような思いをしてる若い人たち、今、多いんじゃないかな。
だから君たちの代わりにはっきりと言ってやるぜ。
この国は残業地獄だぜ。イカレてる。なめんなよ社員を使い捨てできると思ってる経営者たち。
そして僕は実はこう思っているんだ。
今の日本はまともな人間であればあるほどクビになるんだろうなって。
まともであればあるほど隅っこのほうに追いやられて行くんだろうなって・・・
そんなハードな時代。
だからクビになった者どもよ!!
調子はどうだい?自分の居場所は見つかったかい??
僕はクビになるってことは恥ずかしいことじゃないと思ってる。
クビは自分に本当にあった生き場所にたどり着くまでに必要な出来事。
ピンチをチャンスに!
胸はって行こう!
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余談:そう言えば劇団:大人計画のアベサダオ。秋葉原のラオックスで販売社員だったんだよね。それで、あまりに仕事しないんでクビになったんだよね。そして今がある。面白いなあ。
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#YEAR 4
僕がこの時に学んだもの。
サラリーマンには完全に向き不向きがあると思う。
向いている人もいるし向いていない人もいる。
20代は自分はどうなのかというところを、きっちりと見極める時期。
どうしても自分に合わないと思ったら、勇気を持っておさらばするのも大切だと僕は思う。
人生は有限。そして生き方はひとつじゃない。
サラリーマンであれば安泰だという時代は終わり。
サラリーマンであろうと、自由業であろうと、どんな生き方をしようと自分で餌の取れない人は死ぬ。
だったら笑いながらエサを取ったほうがよくない?
終わり。
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