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>>幸いなことに今の僕はかなり自由だ。

だけどここに至るまでに、ほぼ10年費やした…続きはクリック!!



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#YEAR 1  無職だぜ。ベイビー!
#YEAR 2 おっかさん、世の中は恐ろしいぜ。
#YEAR 3 到着したのは”場末”という名のステーション。
#YEAR 4 クビになった者どもよ
#YEAR 5 自由になる為に、自分を裸にするんだ!
#YEAR 6 たかが仕事なんかで大事な物を失って欲しくないんだよね。
#YEAR 7 人間は他人のエサを意味もなく獲らされると疲れっちゃうんだよ。

2007/2/16更新!  
#YEAR 3

到着したのは”場末”という名のステーション。
 
続く無職時代。20代前半から中盤の頃。

家賃も酒代もどうにもこうにもままならない。

もう、就職だ正社員だのと言っている余裕なんてありゃしない。

日銭を!とにかく日銭を!!

日銭を手にしなければマジで死んでしまう!!

ということで、僕は安易な日雇い労働の道へと。


***


とりあえず日雇い労働を斡旋する派遣会社に登録し、僕は仕事を与えられた。

最初は引越しとかの仕事だったかな。

でも、このキツさには正直まいった!

それまで家で酒飲んでダラダラしてるだけだったから、全然ついていけなかった。

そんな僕を僕より年下でまだ18くらいであろう引越し会社の社員が、思いっきり罵倒する。

”使えねえな! 使えねえな!! 使えねえな!!!”


正直に言いましょう。

これは本当に辛かった。

完全に自分を否定されてたね。

ほんと泣きそうだった。

そしてその対価として支払われる7800円。

辛い金額だよね。。


***



そんな感じで日銭を得ながら毎日をギリギリですり抜けてゆく日々。

ある日、こんな日雇いの仕事を振られた。

関西2週間出張。

仕事はイベント現場設営の手伝い。

2週間の出張、そして場所が関西ということに抵抗があったけど(※理由:ろくでもない仕事でも逃げられないとやだなと思ったから)、意外にギャラが良く、背に腹は換えられず受けた。


***


他の日雇い5人とともに新幹線に乗り指定された場所へと向かう。

大阪につくと向こうの業者のおっさんがいて、皆一様に小汚いバンへと乗せられた。

おっさんは無口でずっとタバコを吸っていた。

ほどなくするとこれから2週間、宿泊するというところに到着した。

そこは"西成”という名の街だった。

飢えや病で一日に行き倒れる人の数が約20人いるという通称”あいりん地区”と呼ばれる街だった。


***



関西の西成、関東の山谷。

ともにいわゆる日雇い労働者の街、ドヤ街だ。

宿泊費がおそろしく安い街。

1000円くらいで泊まれる街。

僕らはそういう場所に放り込まれた。

まあ、経費節減なんだろうね。

使い捨ての日雇いにふさわしい待遇だった。

そしていつものように非人間な労働をあてわがれ、朝から夕方までこき使われた。

疲れた。

疲れすぎて何も考えたくないくらい。



***


夕方6時くらいになるとドヤ街に戻ってきて、おのおの食事とか好きにしてた。

そして僕は決まって街をウロウロしながら色んな風景を見ていた。

ドヤ街の風景を一言で言うと、これにつきると思う。

”魑魅魍魎の世界”

自分が想像していたよりも、もっと色濃く、暴力的で、そして獣の匂いがした。

そんな魑魅魍魎の世界を古いタイプのヤクザが牛耳る。

街角に立つヤクザがルーレットとかの簡単なバクチで、労働者のなけなしの金をムシり獲ってゆく。

ヤクザの厳しい横顔には微塵も情は感じられなかった。



***

 
ドヤ街には暴力の光景が溢れてた。

そこには理不尽な弱肉強食があるだけで、救いは一切なかったように思う。

酒で顔を真っ赤にした全身刺青の大男が、俺の酒をとったとらないで、小さな老人を殴りまわしてる。

老人は老いた猿のように震え泣いているが誰も助けはしない。

もちろん僕にも助ける勇気なんかはなかった。

ただ見て見ぬふりをした。



***


ここは紛れもなく場末なんだなと強く思った光景がある。

それは露天。

道端にビニールシートを広げ、怪しいおっさんどもがワンカップを飲みながら様々なものを売っている。

どれどれと恐るおそる覗き込んで見る。

それは何枚かのポラロイド写真だった。

写っているのは、名も知らぬ女性の裸。

何ら修正されることもない生々しい裸体の数々。

それが商品。

この街の商品。

僕はこの光景を前に、得体の知れない恐怖というか、来てはいけないところに来てしまったという思いが強くしたのを憶えている。




そんなこんなで短い夏の日々、僕は大阪の絶望の街にいた。

蒸し暑さと人間の体臭に包まれながら、ただひたすら東京に帰りたいと思っていた。





***





#YEAR 3

僕がこの時に学んだもの。

世の中でいわゆる場末と呼ばれるドヤ街、そこはいうなれば、わけあり人間の吹き溜まり。はっきり言って想像以上にヘビー。

だから、安易にはまるのは危険だと思う。そして出来るならこういう街にお世話にならないほうが幸せだと僕は思う。

本当に短い時間だけど、僕がドヤ街で過ごしてみて感じたもの、それは孤独。

ドヤ街で生きる人はみな孤独に見えた。家族もいない。恋人もいない。あるのは酒とギャンブルだけ。 そんな光景を見て僕は幸せな人生を送るための重要なファクターとは、人と人とのつながりなんだなと強く思った。

そして残酷かも知れないけれど、僕はこんな場所では絶対に死にたくないと思った。それまで独りよがりに孤独を演じて来ていたけど、そんなものカッコ良くもなんともないと強く思った。

自分のことばかりを考えるのではなく、誰か他人のことを思って生きる。

実はそれが自由な人生への第一歩なんだと僕は思った。






終わり。



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#YEAR 5 自由になる為に、自分を裸にするんだ!
#YEAR 6 たかが仕事なんかで大事な物を失って欲しくないんだよね。
#YEAR 7 人間は他人のエサを意味もなく獲らされると疲れっちゃうんだよ。

<プロフィール>

MIZK
1971年1月30日生
B型

フリスタ編集長

WEB http://www.mizk.net/


⇒Me & Kazuki

 

 

 




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