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本日は休講 〜なると君の憂鬱〜 |
さて、結構エグイ展開になってきましたので、
この辺で小休止です。
たまには、全然関係ない話題でもしましょか。
そして、次回は更にイタイ展開が待ってますよ♪♪
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「なると」とかけて、「上京した元ガリ勉の金髪」と説く。
そのココロは、目立ちきれない者の空しさ。
昨今のラーメンブーム。
仕事帰りのOLや、酒の後に「まだかまだか」と
胃を唸らせるリーマンでごった返すラーメン屋。
お目当ては、濃厚ギトギト、でも後味スッキリの
絶品スープか。
シコシコ喉越し清廉の自家製麺か。
スープの上には、ピンクの渦巻くなると君。
しかし、ゆらゆらハイソな波型カーブのそれには、誰も
目もくれず、まずはスープをグビグビ。
麺をズルッと豪快に。
寿司屋の紅しょうがみたいに、箸休め的な要素もなく、
哀れなると君は、ゆらゆらと油まみれのスープを
漂い、食物なら誰しも持ってる「食べられたい」という本能
全開うずまき全開。今か今かと出番を待っているのだ。
パフェの上のサクランボみたいに、最後に残しておく
的な要素もなく、麺と一緒にいつの間にか食われてる・・・
そんな光景も日常茶飯事。
一方、上京したての元ガリ勉金髪野郎はどうか。
ハイブリーチ5時間漬けの頭。
原色三昧の服装。
童貞。
竹下通りを闊歩し、露天などをチラホラ訪れ
「うわー!東京ってすげえ!」
なんて感じつつも、カオはニヒルにポーカーフェイスで
「フン!」
なんてCOOLに振舞おうとしている。
それでも露天のお兄さんに話しかけると
「君、どっから出てきたの?」
なんて、一発で見極められる始末。
楽しい楽しい大学生活。
初めての合同コンパで
「俺、○○大学テニスサークル所属!」
なんて威勢良くヌカしても、
近頃の冷め切った女性たちに
「ふーん」
と一蹴される始末。
渋谷センター街でナンパに励むも、
足早に遠ざかる世の女性たちに
「近頃の女は冷めてんなあ・・・ま次!」
と妙にポジティブに、「青春だア!」
なんてかみ締めてみる。
傍から見ればイタイですよ。
大学デビューに失敗した昔のボク。
一方、なると君の状況も悲惨。
かつては大海原を漂っていた、すけそうだら達。
鳴門海峡に似ていることから「なると」と名づけられるとは、
製作者の期待が伺える。
ガリ勉金髪が、その昔「神童」と呼ばれた頃に
寄せられた期待感も然り。
しかし、世の中に「なるとマニア」的な熱狂支持者は
ほぼ皆無。同類で味もさして変わらない、「かまぼこ」
の方が、地味にも正月料理や、一杯飲み屋の板わさとして
重宝されているというのに。
かまぼこ「お前は目立ちすぎるんだよ。能力が伴わないのに。」
と、堅実に大学卒業して公務員になった友人H君のように
かまぼこ君は語る。
なると「うるせい!スープを漂いロケンロール!
ピンクなウェイブでローリングストーンズ!!」
少々ムキになりながらも自由を謳歌しているなると君。
東京ラーメン時代、注目されたなると君だが、近頃の異種格闘技
的なラーメン戦争ですっかり影に覆われてしまった。
おまけに、最近じゃ同姓同名のアニメにその名を奪われる
始末。
だが、報われない、なると君を箸でツマミあげる度に
いつも思う。
「コイツほど憎めない奴もいないなあ・・・」
by 雑魚ゾンビ
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