Vol.2 ミッシェル,太宰やボブディランや宮沢
のわっ!と、僕は驚いた。
それはマイ・アイフォンヌ(i-Phone)の液晶に表示されている日付が9日だったからだ。
つまり、本日は9月の9日で、僕は、驚いたのわっ。
10日までに仕上げるのん、と意気込んでいたこの原稿が9日の時点で真っ白、僕はもう大人なのであり、つまり”大人”ということは”責任を果たす”という役割を背負った子供であり、つまり”子供”なのだが、否。
わけのわからんループにハマる前に思い出せ、敬愛するMizk氏やその他世界各地の有能なライターの皆様がそれぞれの思想や哲学や歴史や恋の遍歴や物語などを綴っておられる末席で、何の変哲も才能もハンサムも前髪も奥歯もないただの古本屋稼業の私が、こうやって散文的・駄文を綴らせてもらえるのだからせめて、せめて「締切り」だけは守ろうと心に誓ったあの春を思い出せ!
思い出せ!リメンバー,あの春!
思い出して落ち着いて、
取り乱した自分の襟を正す為に奥さんを呼んで背中を流してもらいたくなって。呼んだ、
「お〜い、背中流してくれよぉ!」
(画像はイメージです)
僕の奥さんは日本人にしては珍しいほど相当機嫌のいい時に以外は「Noとしか言わない日本人」なもんで当然No.「私、忙しいのっ!」つってソファに寝転んでツイッターしてやがる。
しょうがねえから、
僕も「ちょっと詰めてよお」つってソファに寝転んでツイッター眺めた。
TL(タイムライン)上では、
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT_botが「塗りつぶされた地球儀を回して光の住人はしたり顔で男たちは愛を売り女たちがそれを買う。子供たちは眠らずにその窓の外を」
なんつって、太宰治_botが「どだいそんな、傑作意識が、ケチくさいというんだ。小説を読んで襟を正すなんて、狂人の所作である」
それに続いてボブ・ディラン_botが「エレクトリックで演奏したからといって必ずしも現代的とは言えないよ。」と言い
宮沢賢治_botが「キンキンに光る」と言った。
時代の英雄文豪ミュージシャンたちの時空を越えた戯れ、僕の手の中で。
相変わらずのまるで宇宙、この雑多な感じが面白くてついつい、
“やらなきゃいけないこと”も忘れて言葉、文字の宙に漂ってしまう。
のわっ!
このコラムのテーマである「本の紹介」や「鹿児島の暮らし」にまったくカスらないまま、
文字数だけが増えてしまった。うわちゃ、”やらなきゃいけないこと”あったのに!のわっ
ちなみに地元の友人連中はツイッターをやっていない場合が多く、
ほとんど何それ?って感じで、
それどころか自宅にPCじたいがないのも珍しくない。
「PCはあるんだけどネットは繋がってないんだよね」と、意味のわからないセリフもよく聞く。
さすがは日本の端だな、
逆に感心するところもあるが、”情報”のインプットがテレビだけに偏っているという現実に不安はある。
まあ、i-Padを触ったことのない連中が、
屈託のない顔で芋でも食いながら笑っているのを見ていると、
感慨深いものはあるけど。
古本屋のはしくれとして言わせてもらえば、都に襲来した電子書籍という黒船が、
この街にやってくるまで、もう少し時間が掛かりそうだ。
※もちろん中には電子機器文明社会の最先端をいっている連中も当然居る。
USTで定期的に近辺事情やソーシャルネットワークビジネス、
仲間内での痴話云々を発信しているコミュニティもあったりして感心させられる。
次回は、本の紹介でも出来ればいいなあ、と、
相変わらず灰の降り続けている外の景色を眺めながら思った。それではまた次回、
灰色の空の下から、お届けいたします。
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