第5回 地図が好きだ。
つまことふたりでオートバイに乗るようになって、一緒にいろいろな土地を走ってきました。
北は北海道から、西は四国や紀伊半島、琵琶湖周辺や北陸。
長野/岐阜あたりはバイク仲間との恒例ツーリングで何度も。
関東の近場では埼玉や伊豆や日光方面などなど…。
ツーリングに行く前には地図を見て、走る道を決めます。
「旅に地図などいらないぜ!」というワイルドなバイク乗りもいるだろうけど、
うちはそうではない。
バイクで走るということについて個人的な考えを言うと、「どの道を走るかが大事」。
風を切って走り続け、バイクと一体化してコーナーを抜ける…。
一般的にそういう楽しみがバイクに乗る醍醐味だと思われているのではないでしょうか。
自分としてはそれに加えて「気持ちよく走れる道」というのが、目的になったりします。
右に左にバイクを傾け抜けて行くワインディング、絶景の続く道…そんな道が。
ただスピード出してればいいわけでもなく、遠くへ行けば満足なわけでもなく…
「○○に行く」より「この道を走りたい」そういう感じになるんです。
そこで、「いい道」の情報を知るには地図は欠かせない。
我が家御用達の地図はオートバイ乗りのための「ツーリングマップル」というやつで、
A5版の携帯しやすいサイズであったり、景色がいい/走りやすい/路面が荒れている等の
道路情報や、各地の見どころなどが地図上に入っている素晴らしい地図なのです。
これを使わないバイク乗りはどうかしてる、とまで思ってしまうほど(笑)。
家にいながらにして、そういう地図を眺めて遠くの地に思いを馳せる、
そんなことが僕らはけっこう好きなのです。
二台で出かけるときは、基本的に僕がルートを決めて前を走るのだけど、
どの道を走っているのか知りたいということで、つまこも自分用のものを買ってしまうくらい。
旅から帰ってきた後も、地図を開いてルートを見直しても楽しめるし、「ここで食べたあれが
美味しかった」「ここの景色がよかった」という風に振り返ることもできます。
これはオートバイという、主体性が求められる乗り物に乗っているからならでは
なのかなと思ったりします。ドライブとは少し違う感覚。
バイクに乗る人になら、分かってもらえるかな…。
あと、うちには関東の広域地図もある。車に乗る人用みたいな、でっかいやつ。
ツーリングマップルよりは細い道まで分かる縮尺。
それを寝る前とかに眺めては、近所や都内・近郊の道を見てみたり、
知らない土地の珍しい地名を見つけて楽しんだり…そんなこともしています。
僕とつまこ、ふたりとも地図を見るのが好きなことが、バイクを楽しむことをさらに
増幅させているのは間違いないでしょう。
バイクに乗るということは、運転して出かけている瞬間だけがバイクを楽しむ
ことではなくて、その周辺の色んなことで楽しめるものだと思います。
もちろんバイクに乗らない人でも、近所を散歩した後にでもちょっと地図を見て
どこを歩いたのか振り返ってみるだけで、けっこう楽しめるもんですよ。
あなたも一冊いかがですか。
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