第4回 ふたりでキャンプツーリング。
いきなりだけどオートバイというのは、かなり男性的な趣味だと思うんです。
風や日光、排気ガス、時には雨なんかにもさらされながら走り続ける。
夏には汗だくになるし、ヘルメットの中も蒸れるし、正直言って汚い。
ただツーリングするだけでもそうなのに、野外に寝泊まりする
キャンプとなるとその傾向はさらに増すわけです。
自分はキャンプツーリングが好きで、一人で走り回っていた時代は
何日かの旅に出ると泊まりはだいたいキャンプが定番で、雨が降ったり、
ちょっとくたびれたと思うタイミングでビジネスホテルに泊まったりする、
というパターンが多かった。
つまこと一緒にツーリングするようになって、ふたりでキャンプをするようになったが
基本的につまこは「キャンプは面倒くさい」という姿勢。
キャンプ自体は楽しめるんだけど、お湯で顔を洗いたいとか、
お風呂に入った後に髪を乾かすのが大変とか、そういう女性的な理由があるのです。
男はツーリングに出て一日ぐらい風呂に入らなくても気にしなかったり、
顔洗うのなんて水でも構わないし短髪なら髪の毛はすぐ乾く。
一緒にキャンプツーリングするようになって、そういうところにも気を配っていく必要が出てきた。
それまでは自分としては、トイレと炊事場がある程度のキャンプ場ならOKと
考えていて、そういう基準でキャンプ場を選んでいたんだけど、
つまことキャンプするようになって、選択の基準が変わった。
![](images-bikelife/4/1.jpg)
ふたりでキャンプする場合の、キャンプ場選びのいくつかの条件。
必須なのは「歩いて行ける距離にお風呂があること」。
意外とこれが叶うキャンプ場が案外、少ない。
こういうところは割と設備のいいキャンプ場なので、快適に利用できるのですが。
そしてもうひとつは「料金が何千円もするようなオートキャンプ場は不可」。
区画がきれいに分かれてたり、電源が設置されていたりするようなところは
嫌なんですよね。箱庭的というか…、キャンプには多少のワイルド感は必要でしょ。
そこはつまこも認めるところで、きれい過ぎずワイルド過ぎず、っていうのを選びます。
料金的にも、あまり高いと「だったら宿に泊まった方がいい」ってな話になるし(笑)。
あとはトイレがきれいそう、とか、食材を買い出しする町からアクセスがいいとか
一般的なレベルの理由になります。
そういうのを手持ちのキャンプ場ガイド本や、ネットの口コミ情報などを参考に選んだり。
一人で走っていた時は、明るいうちにキャンプ場に着いちゃうと暇になってしまったりして
日暮れまで走ることのほうが多かったりしたけど、二人だと明るいうちに着いて
ゆっくり風呂に行ったりごはんを食べたりするほうが楽しくなった。
それまでの自分のスタイルから、つまこの要望に合わせた方式に変えたことで、
違った楽しみ方ができるようになった気がします。
元は自分の趣味の世界だったとしても、相手に合わせてやり方を変えるのもアリなものだなと
思ったりしたわけです。
それで新しい楽しみを得られたりするわけですしね。
子供ができて家族で、なんてなるとまた違う世界が開けてくるんでしょうけど…
家族でツーリングってのも楽しいんでしょうね。あまり見かけないけど。
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