あたしは、大阪府吹田市から三重県鈴鹿市へ、小学3年の時に引越しをした。この三重県鈴鹿市はクセモノである。中学校、高校と、やたら規則が厳しかったのだ。
まずは中学校。
自転車に乗る時は、学校指定の白いヘルメット着用(私服の時も)。冬はマフラー禁止(寒いだろ)。上着を着る場合は、学校指定のウインドブレーカー(ペッラペラのやつ)のみ可。私服のコート類は許されない。凍死します。
そして髪型。生徒手帳には「リーゼント、坊主、オオカミカット、テクノカット、パーマは禁止」とあった。テクノカットが入っているあたり、時代を感じる。女子の髪型に至っては、髪が、制服の後ろ襟の下に出てはならない。要するにショートカットのみ。しかしベリーショートは不可。前髪は眉毛の辺りまで。爪は基本的に深爪しとくぐらいで丁度良し。スカートはひざからその下10センチまで。細かいことを挙げれば、制服の袖をまくってはいけないだの、リボンの輪っかの大きさはこれくらいだの、靴を踏むなだの、めちゃくちゃ細かい。正直何一つ、勉学に関係ない。びっくりするくらい関係ない。身なりはある程度の規則はあってもいいとは思うが、マフラー禁止って一体・・・。
そして高校。
今の高校生を見ていると、「いやぁ、あんな格好で高校行けるねや」と感心すらしてしまう。鈴鹿の高校なんて、規則は殆ど中学校と同じ。自転車に乗る時にヘルメットをかぶらないでもよくなった、くらいの差しかない。髪型にしても、何故なのか今でもわからないが、ワンレンであれば、どれだけ長い髪の毛をしていても良しなのだ。だから貞子と座敷女はOK。しかし、ちょっとでもレイヤーが入っていると伸ばせるラインは肩まで。もう「一体何がしたいの?」っつー規則である。貞子は明らかに視界が悪いぞ!
この変な規則のせいで、あたしは生活点検の後、担任の先生に呼ばれ、
「今から髪を切ってきなさい」とお金を渡され、授業中に美容院へ行かされたのである。授業よりも大事な髪型。全く学校ってところは何を考えているのかわからない。とりあえずお金ももらったし、こうなったらまじめに美容院へ行くのもアホくさい。ってんで、近くの河原で小説を読んで時間を潰し、髪の毛を適当に耳にかけたりして変化をつけてごまかし、学校へと戻ったのである。
さて、校則とは別に「なんでそんなに怒られなあかんの?」ってことが学生時代にはよくあった。
各階の日直(懐かしい)を見回る「週番」という当番があった日に、あたしはすっかりその番を忘れて部活にいそしんでいた。すると、週番担当の先生が呼びにきて、大声であたしの名を叫び、その場で、体がぶっとぶほどのビンタをしてきたのだ。もう頭ん中「えええええええええ?????」である。故意にさぼった訳でなし、部活には頑張って出ている生徒にそこまでする必要があろうか。絶対あの先公、前の日奥さんに風俗通いがバレたに違いない。やつあたりしやがって。
そんなコーヒーブレイク。
小日向ヒカゲ
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