秋になり色々と考えごとをすることも増える季節。
そんな季節にあなたの人生をもしかしたら勇気づけるかも知れないアイテムを何点かあくまで我流で紹介します。

まずは王道だけどこれ。

”かもめのジョナサン”　リチャード・バック (著), 五木 寛之 (翻訳),

読んだことある人は当然多いと思うけど、子供の頃読んで何かよくわからない話しだったなで、終わってる人が実は多い気がするんだけどどうだろう？

僕なんかもその一人で大学生になって改めて読むまで、何かただの鳥の童話だと思ってた。

でもこの本は、昔アメリカでヒッピー文化の精神的ベースを担ったくらいの本で、実はその明確なテーマは”自由な人生！”（※だと僕は勝手に思っている。）

集団とうまくやれない、かもめのジョナサン。彼はいじめられっ子であり、のけものであり変わり者の烙印を押されている。

その理由は簡単。

ジョナサンは餌を獲ることなんかよりも、いかに早く、かっこよく飛べるかということにしか興味がなかったから。
だから毎日、たった一人でまわりからバカにされながら練習してる。
ジョナサンはこう思ってる。”餌を獲るためだけに、生きるなんてまっぴらごめんだ。僕はもっともっと遠くへ行きたいんだ。”
（※どう？これって君のことじゃない？）

そんなバカにされる年月を経てジョナサンはいつしか、ついに誰にも到達できなかった飛行法と高さを手に入れる。
そこでジョナサンが見たものとは・・・？

昔誰かが言ってたよ。才能は異端から生まれる。
どこかにいる君が異端なのは、もしかしたらジョナサンだからなのかも知れない。

※ちなみに僕は音楽もやるんだけど、最近よくやる曲に”ＢＩＲＤ”というのがある。ここで聞けます⇒http://www.myspace.com/fslmusic　是非どうぞ。
まあ、これはまんま、かもめのジョナサンだよね。うん（笑）

次は音楽。

”悩み多き者よ”　作詞･作曲　斉藤哲夫

最近では和田アキコもカバーしたりした斉藤さんの名曲。斉藤さんの曲の中で一番好き。幸運にも僕は何度も直接この曲の演奏を聞き、一緒に酒を飲ませてもらったり。なんてラッキーなんだ！？

まあ、そんなことは置いておいてこの曲の歌詞はこれ。

♪♪----------------------------

悩み多き者よ　時代は変わっている
全てのことが　あらゆるものが

悲 しみの朝に苦しみの夜に
絶えず時は めぐり繰り返されている

ああ人生は 一片の木の葉のように
ああ風が吹けば何もかもが終わりなのさ

流れゆく時に　遅れてはいけない
移りゆく社会に　遅れてはいけない

悩み多き者よ　時代は変わっている
全てのことが　あらゆるものが

すさんだ日々に　ゆがんだ日々に
休みなく時は　通り過ぎてゆく

ああ人生は吹きすさぶ荒野のように
ああ生きる道を誰でもが忘れているのさ

暗い歴史の影に　埋もれてはいけない
飾り気の世の中に　埋もれてはいけない

悩み多き者よ　時代は変わっている
全てのことが　あらゆるものが

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…この何ていう無常観！！”人生は木の葉のように、風が吹けば終わりなのさ”と言い切るニヒルさ。
僕は人を救うのは愛とかじゃなくて、時にこういうニヒリズムなんじゃないかと思っていることが昔からずっとあって、
その同じ捉え方で寺山修司の”さよならだけが人生だ”という言葉も聞いている。

人生なんてそんなもんさ、と誰かに言われると正直僕は心がほっとする。
そうだよね。そんなもんだよねってズッシリとしていた肩が少し楽になる。

その逆で"頑張れ！”とか”夢をあきらめるな”とか”人生は無限大”とか言われると、相当きつい。
よく鬱病の人にそういう言葉をかけてはいけないというけれど、全くその通りだなと思ったりもする。

とにかく、この曲は本当に良いです。聞いたことのない人は是非！！

そんでもって次！

”長距離走者の孤独”　アラン・シリトー

この本もかもめのジョナサン同様、古典の中に入る作品だと思うんだけど、昨日たまたま引っ張り出してきて、読んでみてその内容の過激さに今さら驚いた。
この本のタイトルで勝手にこう解釈した人多くない？

”長距離走者の孤独・・・なるほど、有名なマラソンランナーの孤独と悲哀の感動的な話しだな、うん、きっと。”

僕も子供の頃そう思っていた。しかも中学生の時なんか、中身を読まずにタイトルだけで、こういう解釈をして読書感想文を提出する奴さえいた（笑）

でも、違います。この本は完全に不良が不良たらしめるための、純粋な不良の本です。




少年院にぶち込まれた主人公が、あくまでも自分の方法でまわりの不誠実な大人と戦う。例えその後どんなことになろうと、常に少し半笑いで上から見下ろしてくる権威に向かってケツを向け続ける。その様子は僕の脳の中に勝手にみなしごだった”矢吹丈”（明日のジョー）のイメージを浮かべたり。
とにもかくにも、この本は過激です。今さらと言わずに絶対読んでみたほうがいいです。
※余談だけど、僕この本、中学の時、古本屋で万引きしました。すみません、、、時効ですよね。その本が今も私の手元にあるわけです。うーん、申し訳ない。

今、思うとこの本は僕の中学では夏休みの課題図書の一冊に入っていた。
大きなものに負けず、自分のやり方で自分の人生を生きる。僕の頃の学校教育にはそういう教育の大事なものがまだあったのかも知れない。

今はどうなんだろう？？

次、漫画。

”江戸川ハートブレイカーズ”　

須田 信太郎 (著)

この漫画はもう１０年以上前ですが、ヤンマガ系の雑誌に連載されていました。

僕はこの漫画が好きで好きで、今だにたまに日本酒片手に読んだりします。

パッとしない大学生アサちゃんと、ダメ系アウトローの大人、勝又とが繰り広げる超現実的ドタバタなんだけど、随所にいい言葉が載っててねえ。。。

最後に勝又が”かたぎになる！ちゃんとする！！”って言ってスーパーに就職するんだけど、その初日に駅で人にからんでいるチンピラともめて就職がだめになっちゃって・・・
そして最後に勝又はこう言うんだ。”まともって何だ！？””となりで何が起ころうが個人のペースを絶対乱さねぇ奴が”まとも”なら、俺はまともなんかにならねぇ。。。”

これがねえ、、、本当に泣けてねえ、良くてねえ。。。

泉谷しげるの曲に"春のからっ風”というのがあって、”誰が呼ぶ声に答えるものか。”と叫ぶ世界観と僕の中では相似してるかも。
泉谷しげるの作品にも、この国が失ったとても大事なものが詰まってる気がします。

この漫画には、小さな幸せ、ロック、生きるって？、人生捨てたもんじゃない。全てのエッセンスがつまってます。
入手しにくい漫画なんだけど、見つけたら即ゲットすべし！！
フリスタが理解できるなら絶対に理解できます。保証つき。

”ジョンレノン”　

ジョンレノンってもう若い世代にはエジソンとか、ナポレオンとかそういう遠い昔の人に写っているんじゃないだろうか。

僕が若い頃にはもう、偉人になっていたから絶対そうだと思う。

でも待って。結局、世界には様々な詩人がいるけれども僕は、最終的にはジョンレノンの詩が一番心に響く。ジョンレノンには全てがある。自由。愛。ロックンロール。勇気。

例えば名曲イマジンではこう言う。（MIZK流の訳です。）

”みんな、僕のことバカだと思ってるでしょ。うん、そうなんだ、バカなんだよ。でもさ、みんながバカになればこの世界はきっと少しはまともになるんだ。”

あと、WAR IS OVER …　if you want it　では

"知ってるかい？戦争なんか終わるんだぜ。皆がそう望むのなら。”

今の時代にぴったりのフレーズがジョンレノンの言葉、そして人生には溢れている。おすすめします。秋の夜長にジョンレノン。以上、フリスタきまぐれ特集でした。

<了>