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>> シンフ ノ キモチ …(新父の気持ち)
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出産開始から30分くらいたった頃だろうか
異変が起きた。
あきらかに、看護婦の表情に緊張が走ってきている。
それが意味することは素人の僕にもすぐわかった。
出産が順調でないということだ。
簡単に言えば、難産。
子供がなかなか出てこない。
それが続けば子供は窒息死する。
子供が産道の途中でひっかかっているような状態。
それは彼女の体にも相当の負担をかける。
痛みからの叫び。
それを血走った眼で見るしかない僕。
あきらかに彼女の下半身の向こうに見える看護婦、助産婦さんの様子に異変があらわれている。
そして看護婦たちは近くにあった内線電話を手にとった。
「すみません、ちょっと来てもらえますか。」
誰かをよんだらしい。
そして、間もなく男性医師のような人が入ってきた。
意外に軽く入ってきた。
軽い足取りで入ってきた。
ポケットに手でもつっこみそうな感じで・・・
そして状況を見た。
そしてこんなことを言った。
「大丈夫って言ってたじゃない?」
少し看護婦をとがめていたようだった。
でも、その軽さは僕の神経を逆立たせた。
出産はその男性医師が続行した。
そして、壮絶な光景が繰り広げられた。
その壮絶さについては書く気がしない。
でも、これだけ言えばわかるかも知れない。
医師は僕にその光景を見ないようにと伝えた。
医師の手には銀色のみたこともない器具があった。
そして僕が目をそむけた瞬間、彼女の顔がゆがんだ。
そして出血した。
その出血量で、僕は彼女がここのまま死ぬのではないかと思った。
子供も一緒に死ぬのではないかと思った。
そんなことを本気で思うほど凄絶な行為が行われた。
僕はただ彼女の瞳を見つめて、大丈夫だ、大丈夫だ、と言うしかなかった。
彼女も僕の瞳を食いちぎるように見入った。
その瞳の色に僕は生命の全てを見た気がした。
生命の本能を僕はその瞳の奥に見た。
…つづく
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