はじめて手に入れたサラリーマンの肩書きを捨て
僕はまた無職となった。
25の頃である。
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しかし、無職になったとは言え
飯は食わねばならない。
そのために経済活動をしなくてはならない。
そこで僕はこんな選択をした。
独立する。
独立起業する。
たった一年のサラリーマン生活で
雇われることに辟易した僕は
この独立する。
という選択にしびれた。
まわりからはバカだアホだとさんざん
ののしられたけれど、それでも独立という言葉
には魅かれた。
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独立に選んだ事業内容は
今、やっていることとはまったく違う。
では何かというとそれは
「防犯道具屋」
その頃、出回りはじめた防犯グッズである
スタンガンや催涙スプレーの代理店。
本社は確かアメリカの企業で
そこと契約して商品を市価の3分の1くらいで
卸してもらい、それを販売する。
絶対成功すると思った。
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営業の手始めとして
まずはチラシを作って色々なところにポスティング
してみた。
チラシの中で踊る
「水と安全はもう無料ではありません!」
という自分で考えたコピーがいかしてた。
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毎日毎日足を棒にして色々なところを歩いた。
チラシには自分の携帯の電話番号のみを記載した。
注文はその携帯で受けるという仕組み。
でも、電話はならなかった。
何日過ぎてもならなかった。
そのうちポスティングするのが嫌になってきた。
そして、
「そんなに世の中は甘くない」
と厳しい一言を投げつけてきた
酒場の男の声が頭にしみこんできた。
最初はそんなことない!
ふざけるなと思っていた僕も
だんだんと、やっぱりそうなのかな・・・
と思いはじめていた。
季節は夏でいやな暑さを感じた。
結論として、この独立で生んだ利益は
たった4千円だった。
未熟だった僕はたった一ヶ月でこの独立を
やめることにした。
信じられないくらい情けない結果だが、
これが事実だった。
恥ずかしかった。
ちなみに独立の際に作った名刺に記した
屋号は「OFFICE EASY」
オフィス イージー
名は体を現すとしかいいようがない。
本当に愚かで
ふざけた独立だった。
※でも、この頃の失敗は今の僕のベースとなっています。この頃があったからこそ今は本当にしっかりと独立できている。
なので、バカだけど、勢いで独立してやろうというやり方は僕はそんなに間違ってはいないんじゃないかなと思います。
もし似たようなバカ者がいたら僕はエールを送りたい。
頑張れ!
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