今から書く会社は実在する。 場所は池袋にある。 住友ビルとか、かなりいいテナントビルに入っている。 僕はその会社で自分の広告の経験を売り込み、WEBディレクターの契約スタッフとして雇われたことがある。 会社名はCという。 業務内容はIT関係。 WEB制作を請け負ったり、接続回線の売り込みなんかをやったりする。 会社名もかっこいいし、パッと見はかっこいい。 あくまでパッと見は。 この会社の朝は絶叫ともとれる朝礼から始まる。 文言はこうだ 「押忍!我々は・・・」 みたいな社訓をえんえんと全員で言う。 それが終わると腕立てふせを強要される。 そして最後に全員で歌を絶唱してから、円陣を組んで自分が今日やる目標をがなりたてて終わる。 最初この光景を見た時、僕は血の気がひいた。 そして腹が痛いふりをしてひっそりとトイレに逃げた。 トイレの個室の中で 「やっべー、きちゃったよおい、いわゆるダメ会社ってやつによ!」 と自分を恨むかのようにつぶやきまくった。 しかし僕はWEBディレクターとしてこの会社に雇われていた。 そして契約だったので、一般社員からは一線ひかれていて、僕の仕事自体は意外と平穏だった。 まあ、いわゆる客人みたいに扱われた。 でも、一般の営業社員の扱われ方は尋常じゃなかった。 平気で社内で、「死ね!」とか「殺すぞ!」とかいう言葉が横行する。 上司(※と言っても若い。みんな20代)が部下に平気で暴力に近い行為をする。 契約が取れなかった部下は裸で外を走らされたりする。 オフィスに木刀が転がっている。 女子社員はかなりの確率で上司にやられる。 そんな狂気で想像の絶する会社で僕はしばらく、かけそばDAYSを過ごした。 僕がいた時期だけで100人の社員が入って90人がやめていった。 5人くらいはノイローゼみたいになって消えた。 そんな28才のこと。 続く。。。