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Vol.1 かけそばデビュー以前のこと |
学校を出てしばらく職がなかった。
理由は簡単、就職活動をしなかったから。
音楽やらなんやらをやっていて、純粋にそっちのほうが楽しかった。
だから就職しなかった。
でも、あっさりと限界はきた。
音楽のためにバイトなんて続かなかった。
なしくずしに音楽のほうも崩れていった。
弱い。自分の弱さをまざまざと見せつけられた。
愚かである。
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学生の頃、突然、就職活動しはじめた周りの人間を僕は徹底的に馬鹿にした。
裏切り者だと罵った。
だってそうだろう。
昨日までアナーキズムを唱えてギターを抱えてきた人間がどうして今日、日経新聞をその手に握るんだ。
心の底からふざけたやつだと罵倒した。
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そんな自分が今や、にっちもさっちも行かず食い詰めている。
へっ、武士は食わねど高楊枝ってね。
と周りの人にはうそぶいたが、心の中は焦燥感でいっぱいだった。
とりあえずその日の飯を得るために、持っているものは片端から売っていった。
本屋、楽器や、その他もろもろ。
ほとんど1000分の1の対価で引き換えられる金銭。
そしてその金銭はその頃もっとも安かった日本酒、鬼ころしとさばの水煮缶に交換される。
本当に金がない場合、外で酒なんか飲めない。
よく食い詰めた貧乏人が酒場でくだを巻いている光景が漫画や映画であるが、あれは嘘だ。
本当の貧乏人は外で飲食はできない。
ひたすら安アパートの中だけだ。
そしてその安部屋は腐ったような酒のにおいとタバコの匂い。
そして何よりもその腐りはじめている本人から発せられる臭いで地下室のようになる。
そして自己否定の毎日。
自分は何をしているんだと思いながら、迎える夜明けの赤。
華やかなりし、かけそばデビュー前夜のこと。
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(つづく)
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