生きてることが辛いなら

いっそ小さく死ねばいい



…　森山直太朗『生きてることが辛いなら』より

「生きてることが辛いなら」 生きてることが辛いなら いっそ小さく死ねばいい 恋人と親は悲しむが 三日と経てば元通り 気が付きゃみんな年取って 同じとこに行くのだから 生きてることが辛いなら わめき散らして泣けばいい そのうち夜はあけちゃって 疲れて眠りに就くだろう 夜に泣くのは赤ん坊 だけって決まりはないんだし 生きてることが辛いなら 悲しみをとくと見るがいい 悲しみはいつか一片の お花みたいに咲くという そっと伸ばした両の手で 摘み取るんじゃなく守るといい 何にもないとこから 何にもないとこへと 何にもなかったかのように 巡る命だから 生きてることが辛いなら 嫌になるまで生きるがいい 歴史は小さなブランコで 宇宙は小さな水飲み場 生きてることが辛いなら くたばる喜びとっておけ

***



ご存知、俊才、森山直太朗氏の素晴らしい作品。



http://jp.youtube.com/watch?v=mXNHjTx7UPk

動画は上をクリック。



ひさびさに、ああ、いい歌を聴いたなあと思えた。

がんばれ、がんばれ、君なら出来るよ的な勝者の目線からの、 傲慢なメッセージソングが横行するこの世界で、

この曲は唯一、弱者、敗者の地に降り立ち歌われていると思う。


この”小さく死ぬ”というフレーズが様々の話題になったみたいだけれども、

この”小さく死ぬ”ということを自分なりにどう捉えるかがこの歌の全てだと思う。

※ちなみに僕は、今の自分を一度捨てるというか、自分が信じて疑わなかったものを、勇気を持って一度捨ててみる。そういう解釈で聴きました。


小さなものには、小さく響くだろうし。

大きなものには、大きく響く。

そんな素晴らしい作品、そして言葉。



聴きながら、藤原新也の”メメントモリ”の世界が頭の中に呼び覚まされたりもした。

いわば、この曲は一種、古代からある宗教のベーシックな形だよね。

人間がもっともほっとする、心の底の希望が歌われている。

フリスタ編集長　ＭＩＺＫ




2008-8-13

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