「ソーチャルベンチャー」という言葉を聞いた事はあるだろうか?
社会における何かしらの課題解決を目的として設立されたベンチャー企業の事をそう呼ぶそうだ。
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今回登場頂くユナイテッドピープル株式会社代表の関根健次さんは、インターネットというツールを使い、人と人とが互いに助け合い全ての垣根を越えて幸せを分かち合う世界を作ろうと、日夜奔走している若き企業家だ。
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「大学 はアメリカに行きました。卒業旅行で世界各地を回った時に、たまたまパレスチナのガザ地区を訪れました。そこで出会ったとある少年。
彼の夢は爆弾の開発者になる事だと言うんです。自分たちを苦しめている敵を倒すために。何と言う夢なんだろうと、衝撃を受けました。
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このような子どもらしくない夢を持つ子たちが子供らしい夢を持てるような平和な世の中にするには、自分は何をすればいいのだろうかと考えるようになりました。」
卒業後社会に出た関根さんを待っていたのは、世界平和など考える暇も無いほどの過酷な毎日だった。
「朝から晩まで働きました。で、26才の時に倒れまして・・・
担ぎ込まれた病院も病室に空きが無くて、とりあえず倉庫みたいな所に寝かされたんです、点滴を受けながら。その時です、このままじゃいけない、やりたい事を始めなきゃって。自分で人生の舵を執ろうと決めました。」
自分の一番やりたい事・・・
もし自分に10億円のキャッシュがあったら何をするか。
その時関根さんの心に浮かんだのはパレスチナの子供たちの姿だった。
奪い合いの無い世の中を作りたい。
2003年1月、関根さんは「イーココロ!」をスタートする。
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http://www.ekokoro.jp/
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「調べてみると、世界には問題が山積してるんです。パレスチナだけじゃなく。そしてこれらの問題解決のために活動している団体が数多く存在している。それならば自分は、インターネットのノウハウを使って世界各地で慈善活動をする団体を支援する仕組み作りをしようと思ったわけです。」
「イーココロ!」のページを開きクリックする事で誰もが応援したい慈善団体を支援する事が出来る。
人が生まれながらに持っている善意を活かせる場所。
それが「イーココロ!」・・・
「スタートして半年間で集まったお金は2万数千円でした。ショックでしたね。もっと集まると思っていました。なぜ
世の中に受け入れられないのだろうかと、いろいろ考えました。
参加してもらえないという事は、世の中に受け入れられないレベルなんじゃないか。まずそれを改善しよう。。寄付文化という物に馴染みの薄い日本で、それが当たり前になるようにしようと。」
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事業として取り組む支援活動に対しては、周囲からの雑音も聞こえてくる。
「先輩経営者の方からは、そんな事は儲かっている会社のやる事だと言われました。
あと、本当に寄付されているのかとか、うさんくさい企業だと見られました。
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でも自分としては、何も隠すことも、恥じることをやっているとは思っていませんでしたので、気にすることはありませんでした。
問題解決への使命感は、ぶれることはありません。使命感があるからこそ、これまで苦労はありましたが、 |
前へ進んで来れたと思います。また、批判もある一方、これまで大変なご支援を多方面から頂いてまいりました。その期待に応えられるよう、これからも精進してまいりたいと思います。」
最後に関根さんからメッセージを。
「ニートが数年前から問題視されていますが、これって問題では無いと思うんです。
ちょっと前までは大企業に就職しさえすれば、一生守られたけど、今はいつリストラされるか、倒産するかわからない時代。自分自身は自分で守ることが必要な時代だと思います。ニートっていうのはそんな時代にどう生きるべきかという「自分探し」をしている一時的な状況だと思うんです。
目の前の選択肢で最善の物を選ぶ。選びもしないであきらめるのは勿体無い。最善のドアを開いて、飛び込んで欲しいです!」
ユナイテッドピープルオフィスにて
2008-1-29 by
フォトノス金子
http://www.fotonoss.com
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