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  2007/6/1


 LIFE.24

 "オキタリュウイチさん"〜 巨大なゾウに立ち向かう渋谷のポジティブテロリスト 〜 

by フリスタ編集長 MIZK


■プロフィール

オキタ リュウイチ

クリエイティブディレクター。1998年東京渋谷の女子高生を中心にブームを起こし15万部以上を売り上げた「ヘブンズパスポート」考案者。社会現象として海外の新聞にまで取り挙げられ、「現代用語の基礎知識2000」にも記載されている。1999年、オキタリュウイチ事務所を設立。その後、「urashima system」「POSi MEDiA(ポジメディア)」といった数々のプロジェクトを手がけ現在は自殺ゼロキャンペーン、フリーペーパー”生きテク”の普及に力を注ぐ。 1976年・徳島県生まれ。


http://www.posi-media.net/

◆◆◆◆◆ 


FREE MAG"生きテク”… その名前の解釈は様々だ。”生きるためのテクニック””生き残るためのテクニック”そしてずっと”生きてく”のてくてく。

この”生きテク”プロジェクト、そしてその母体である”自殺ゼロキャンペーン”を意欲的に推進しているのが現在渋谷にて株式会社ポジメディアを運営するクリエイティブディレクター”オキタリュウイチ”氏。



残念なことに自らの命を絶ってしまう人が多い昨今、そういった人々の少しでもストッパーになれればと考案されたこのプロジェクト。

今年春に創刊された01号の表紙にはこう記載されている。

”けっこう、死にたくなるときってあるでしょ。


毎年3万5千人も自殺してるって。

確かに、生きづらいときにどうやったらいいか、誰にも相談できないし、わからなくなる。

でも解決した人や事例っていっぱいあるんだって!みんなどうやってるの?しりたいー!ということで、僕らが知った、カンタンに自分らしく生きていくテクニックをリリースしていきますわ。 ”



自由型の人生100 Vol24 今回はこのプロジェクトの発案者、オキタリュウイチさんにお話を伺いました。


左/オキタリュウイチさん 右/MIZK
※ちなみにオキタさんの素顔は内緒。知りたい人は直接会いにゆきましょう。


***

「こんにちは本日はよろしくお願いします。」

「よろしくお願いします。」

「僕、生きテクのこと朝日新聞掲載記事で見て凄く興味深く印象が強かったんですよ。そのオキタさんにお話しを伺えてとても嬉しいです。そもそもこの生きテクを始められたきっかけは何だったんですか?」

「僕は1999年頃、ヘブンズパスポートというアイテムを渋谷に流通させたことがあるんですが、それ以降、クリエイティブディレクターとしては順調だったし、仕事に困ることもなかったんです。でもいつも、自分がやっていることに疑問符があったんです。"これって、僕じゃなくてもいいんじゃないの?僕の代わりはいくらでもいるでしょ?"という感じが。」


「そして昨年なんですがそういう思いが極限まで来ちゃって、いつのまにかビジネスばかりで自分を見失っていたことに気づいたんです。それで思い切って一度仕事のほとんどを休んでみたんです。そして一人になってみて自分は本当は何をしたいのかを見つめてみたんです。」

「それは凄く思い切った行動ですね。」

「僕はもともと田舎育ちで、今までビジネスのルールもわからないなりにガムシャラに自分流でやってきました。そしてそうこうしてるうちに、いつのまにか物事のルールみたいなものも身につけてやってきましたけど、ある日気づいたんです。

本当に世の中を変えようと思うと、「ポジティブな狂気」のようなものがなければダメだ、と。

いつのまにか僕は狂った部分というか常識ハズレの破天荒な部分を失っていた。なので、もう一度自分の原点に帰りたかったんです。そのためには一人になる必要があったんですね。」

「それが昨年末のことなんですね。」

「11月くらいですかね。なので昨年のクリスマス、年末年始とかは孤独で、ひとりぼっちで過ごしました。それまで事務所にはいつもたくさんの人がいたんだけど、それが見事なまでにガラーんと(笑)

一人の状態で新年を迎え、数ヶ月を過ごすうちに…、見事なまでに鬱状態になってしまいました(笑)
物理的に人間を見ないと、人は鬱になるみたいです(笑)

そんな時期を経て今回の"生きテク"というフリーペーパー発刊につながるんです。」

「鬱状態から脱却するためにどうされたんですか?」

「凄くシンプルなんですが、鬱や自殺傾向にある人は、「いかに他人に評価されたか」という価値判断基準を持っていたりする。「自分が他人に何が出来たか」ではなくてね。ヘブンズパスポートを作って学んだことですが、「誰かの喜ぶことをひたすら考えて、実行する」と、人間は自然と元気になっていくみたいです。そのことに気づいたその日の夜、「評価される」ことを忘れて、誰かへのギフトのつもりで生きテクを黙々とつくりました。そしたら、これがまたいいんですよ!(笑)

そしてそうこうするうちに賛同者なんかも現れてくれて、街中でゲリラ的にくばったり、その模様を取材してもらったりして、どんどん大事になってきました。」


※渋谷でのゲリラ配布。この日の参加者は12名。被っているキツネのお面はトレードマーク。めっちゃ気になるが、単なるオキタさんの趣味で、特に何の意味もないらしい(笑)


「ずばり、生きテク、自殺ゼロキャンペーンを通して目指すものは?」

「いま年間3万5千人いる自殺者を、一年半で4分の1にする。実際、ウイーンではある手法で、一年で4分の1に減ったという報告もされているんです。日本では自殺するための具体的な方法や情報はたくさん流れているけれど、反対に生き残るため(問題解決するため)の具体的な情報はどこにもない。なので問題解決の方法を集めてメニュー化し、選べるようにする。日本人はメニューに弱いからね(笑)。

そしてそれをゲリラ広告することで、一年半くらいで、日本人なら誰でも知っている、というプロジェクトにする。その結果、自殺者の数値を激減できると確信しています。



※現在も協力してくれる仲間募集中です。お気軽に
http://www.posi-media.net/ まで。






◆◆◆◆◆ 


「オキタさんが今までの人生を一度リセットしてまでもこだわる生きるスタイルというものは、どういったものでしょうか?」

「よく、『ボランティアでやられてるんですね』とか言われるんだけど、いつも否定してます。『いや、僕らはボランティアじゃありません。ポジテロリストです。』って言ってるんですよ(笑)。ポジティブなテロリズムを行う、社会変革集団だと考えています。やはりポジティブに狂ってないと(笑)。まともなことをやっちゃ、申し訳ないなと思うんです。」

「ポジテロリストですか。」

「やっぱり悲惨な現実を前に悲しんでばかりいても、状況は何もかわらないと思います。それよりも幸せのために何かをしかけること。行動すること。はたから見たらちょっとおかしく見えたっていいから自分の信念に基づいて生きてゆくこと。これがポジテロリストです。」

 


「素晴らしい!では僕も今日からポジテロリストということでお願いいたします。(笑)」

「僕は歴史好きなんですが、逆に、今のこの世は、今、生きている僕達にしか変えられない。例えば、徳川家康に、平成時代は変えられない訳です。逆に、1000年後に生まれる人に、平成時代は変えられない。そう考えると、この時代を変えられるのは、やっぱり僕らだけしかありえないんです。

今は、昔と違って、『メディア』という武器がある。そう考えると、昔より情報伝達が早く、より早く社会を変えられるはずなんです。昔の戦国武将なんかが知ったら、悔しがると思いますよ(笑)。でも、そう考えると、僕らは昔に比べて、かなり歴史を変えやすい状況があるはずなんです。」



※参加スタッフの現役早大生、西川さんとミーティング。目標は世界だ。





「今後の活動予定など教えてください。」

「山手線の各駅で「生きテク」をゲリラ配布するツアーや、死ぬ気が萎えるキャッチコピーをTシャツに印刷して100人で着て練り歩くゲリラ、JRさんにも協力してもらって、生きテクのJR中吊り広告ジャックなど予定は目白押しです。是非御期待ください。

あと、協力者は常に求めています。興味のあるという変人は、是非ご連絡ください(笑)。

「本日はありがとうございました。」

 
※お知らせ

”生きテク”を手にしてみたいという人。お店とかに置いてくれるという方がいらっしゃいましたら是非お気軽にポジメディアまで御連絡ください。

http://www.posi-media.net/

※送料着払いとなります。






2007-5-26 by MIZK


***

>>>インタビューを終えて

実際お会いしたオキタさんは思っていた以上にいい意味で凄くトッポかった。
このインタビューの後一緒にロフトプラスワンのイベントに行ったんだけど、その途中でもここには書ききれないくらい面白いエピソードがたくさんあった。

オキタさんの生き方で好きなのはやっぱりその潔さ。そして自分で納得いく生き方に対する厳しさ。そういうことを実行できるというところが本当に凄い。そして他人のためになり、なおかつ豊かな人生を送ることも出来るという明確なビジョンと方法論も持っている。これが凄い。

これからのビジネスパーソンに求められる資質はこれだなと僕は素直に尊敬した。

あっ、あとこれを読んで実際の”生きテク”を読んでみたい!という人も多いかと思います。送料着払いでよければ送ってくれるそうです。皆さん是非どうぞ。

そしてアンテナにピン!と来た人は是非この大きな動きに参加することをオススメします。 ”生きテク”これは必ず意味のあるムーブメントになる。僕はそう思います。

あと個人的なんだけど、オキタさんのブログ

”*** ポジ戦記 *** アリンコがゾウに勝つ方法 -”というタイトルが実にツボにはまっていい!!このタイトルにグっと来る人、きっとあなたはポジテロリストです。

オキタさんブログ↓

http://ameblo.jp/posi-media



<フリスタ編集長MIZK>



***




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