HOME >> アンダードッグブルース >> 1



  Vol.1 ゲーセンのイカシタ女




昔の友達が夢に出てきた。

そういう時は、もしかしたら同時に、その友達の夢にも、

僕が登場しているのではないだろうか、

と思ったりもするのだけど、

残念なことに、今となっては、それを確認する術もない。





 



そして、そういう時に現れる昔の友達というのは、

たいがいが、昔、僕が傷つけた人々のことが、多く、

このブルースの風が果てることなく吹きつづくと思うと、

やはり悲しい気持ちになる。

 
 

 
 



 



























 


"なあ、俺、いい、女、見つけたんだよ。”

一緒に、キャバレーのボーイのバイトをしている、

ウラタが、いつもどおりの愛嬌のある笑顔で近づいてくる。

ボクシングをやっているので、たまに目を腫らしているが、

それも悪くはない。

ウラタがこう言う。

休憩の時にいつも行く、隣のゲームセンターで、

驚くほどイカシタ女が働きだしたらしい。




 

 






 





当然、僕も見に行く。

まいった。確かにイカシテいる。

ゲームセンターにいる、金髪、スレンダーなイカシタ女。


その日から、ウラタはその子のことばかり、話すようになった。

ウラタもたいしたもんだ。

三日後には、そのミス ミステリアスレディーと仲良くなっていた。

もの凄く嬉しそうだった。

どこそこにデートに行ったなど、よく教えてくれた。

それを、僕は羨ましいなあと、聞いていた。





   





ある日の夜。

ゲーセンのイカシタ女は、恐ろしいことを言う。

ウラタよりも、君が好き。

たった、一秒で、僕はウラタを裏切る。














 


バイクに乗り、隅田川のほとり。


女はキスをして、

舌を入れて来なかった男は、

いままでで、僕が初めてだと、笑った。



少し恥ずかしかった。

 
 

 



 



ウラタは怒らなかった。

ちっ、なんだよ、それ。

と吐き捨てて、悲しげな顔をしていた。






 

 

 




君はつまらないよ。



三日後、


女は僕をふった。


 
 

 

 





そして、ウラタも女もいなくなった。





 

 




 

TEXT PHOTO / MIZUHO

Mizuho Kidou | バナーを作成


フェイスブックもあるよ。


MIZUHO (木藤瑞穂) 千葉市幕張在住

FSL編集長/フリーバードフォトレーベル代表

1971年生まれ。幼少の頃から挫折と現実逃避を繰り返し、全てを世界のせいにして生きてきたが、果てしない苦しみの果てに、息子が産まれ、ついに何かを理解する。現在はフリーの写真家。そして、1児の父親として、この世界を歩く。もちろん、負け犬。今夜も悲しい夜空を見上げ、どこかで吠えていることでしょう。今度、一緒に吠えますか(笑)

ブログ: http://ameblo.jp/fs-life/




ツイッター 
@FSL02 ※お気軽にフォローミー!!







-- お問合わせ --


お問い合わせ、メッセージなどはお気軽に

下記フォームにてどうぞ--!!


お名前:
住所:
電話番号:
E-mail:
(※Eメールアドレスは必須です。)
お問合わせ内容。

お気軽にどうぞ!



★フリースタイルライフはオープンマインドなメディアです。ちょっとでも面白いと思った方がいましたら是非いつでもお気軽にメールをください。友達になりましょう!

お気軽にメールください。


また一緒に人生を自由型で戦ってくれる人、こんな企画をやりたい!という人、フリースタイルライフと仲良くしてくれる人、いつでも募集中です!!

一緒に一杯飲みたいというだけの人でもウエルカムです(笑)

<フリースタイルライフ MIZUHO>




ezカウンター










Privacy plicy  IInfo