うちには猫がいる。
名前はボス。
噴火した三宅島から脱出してきた、新聞にも乗ったちょっとえらそうなやつ。
可愛いんだけど、妊娠した女性のいる家庭にはちょっと面倒だってことを僕は初めて知った。
トキソプラズマという猫が本来持っている菌が妊婦に移るとまずいとのことらしい。
(※具体的にはこのアドレスを見ると良くわかる。http://www.mizuhodai.com/kansen/kansen_c05.html)
簡単に言うとお腹の中の子供の健康が損なわれる可能性が高くなるらしい。
だから彼女はちょっとボスに対して神経質になった。
いや、ちょっとじゃない、相当ハードに。
僕はそのトキソなんとかというヤツのことを調べてみた。
そしてボスのことを前に一度見てもらったご近所の村松獣医さんに聞いてみたりした。
答えはこんな感じだった。
僕 「あのー彼女があーたらこーたらで・・・」
村松獣医さん 「あーそれなら、そこまで心配しなくても大丈夫ですよ。」
僕 「え!?本当ですか」
村松獣医さん 「はい。常識的な猫との接し方をしている以上は大丈夫です。」
僕 「なるほど、常識的ですか。」
村松獣医さん 「はい。例えば、猫に口移しで食事を与えているとかだと問題があるんですけど。そうではなくちゃんと区別をしている場合は大丈夫です。」
僕 「なるほど。」
村松獣医さん 「はい。あと変な話なんですけど、猫のウンチを食べちゃうとか、猫のお尻をなめるとかでもしないかぎり大丈夫です。あと、もし感染しても現代の医学だとほぼ大丈夫です。最近は感染率もかなり低くなっていますし・・・」
こんな感じで丁寧に教えてくれる村松獣医さんに感謝しつつ、僕はそのことを彼女に伝えた。
彼女は、なるほどーとちょっと安心したようだった。
僕もその様子にちょっと安心した。
そんなことを知る由もなく、ボスはいつもどおり僕らを見上げニャーと鳴いた。
※幕張本郷にある村松獣医様、ご親切な対応まことにありがとうございました。
…つづく
>BOSS from
三宅島
トキソプラズマについて
トキソプラズマは猫に糞便や、豚の生肉などから感染する。
健康であれば症状が出ないかリンパ節()が腫れたりする程度で済むが、妊娠中や病気で抵抗力が落ちているヒトで重い症状が出ることがある。欧米ではエイズ患者の30%近くがトキソプラズマによる急性脳炎で死亡。
妊娠初期にトキソプラズマ症にかかってしまうと、赤ちゃんが亡くなってしまうことがある。生きて産まれたとしても、目や神経などに影響が出ることがある。
出産情報誌の氾濫で、ネコのトキソプラズマ症は奇形児の生まれる代表的病気と思われているが、その発生率はそれほど高いものではない。欧米ではネコの糞便のトキソプラズマからの感染よりもトキソプラズマに感染した生肉を食べることで感染する機会が多いといわれている
トキソプラズマは原虫と呼ばれる小さな寄生虫で、200種類以上の哺乳類・鳥類に寄生。ネコはトキソプラズマ症に感染している生肉や小動物を食べることで感染する。
なので飼っている猫には絶対に虫などを食べさせないこと。
ただ、現在の医療ではトキソプラズマはほとんど初期段階で治療が可能なので心配な人は、とにかくお医者さん、獣医さんに相談すること。
とにかく不安に立ち向かうことが大切です。 |
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