2004年 8月某日 「 100% 」
子供がハイハイをはじめた。 そして、つかまりだちを始めた。 つかまりだちというのは、相当、やっかいなもので、 本当に目が離せない。 ちょっと目を離すと、「ゴン!」という音ともに 子供が転ぶ。 頭からダイレクトに床へと突っ込む。 一体、その度にどのくらい頭が悪くなっているのか さすがに心配になる。 心配になるといえば、 うちの子供の体のことが心配になる。 うちの子供は一見、超健康そうに見えるが 実は一つだけ不安要素がある。 それは医療を通して簡単に解決できると 医師には言われているのだが、 それでもふと思い出し不安になる。 そして、こう思う。 どうしてうちの子が・・・ 子供が生まれてから、街にいる様々な子供を 真剣に見るようになった。 そうすると色々な子供がいることに気づく。 子供が生まれるということは本当に大変なことだ。 その大変さを、皆背負ってきたのかと思うと 泣きそうな気分になる。 完全に健康な状態では生まれてこない子供が増えていると聞いた。 色々な要因があると思う。 食品、環境・・・etc きっと僕の他にも、もっと深い悩みを抱えてしまった 親御さんがたくさん、たくさん、いると思う。 その人たちのことを考えると、本当に頭がさがる。 力強く生きている方々に本当に頭がさがる。 しかし、僕はこうも考えている。 子供は皆、必ず100%の状態で生まれてくる。 たとえ、どんな状況であっても100%で生まれてくる。 もし、どこか体の一部に足りない部分があったとしても その足りない部分はかならずどこかにプラスされている。 そのプラスは、きっと目に見えないところにプラスされている。 それは、他の子よりも、豊かな心であったり、優しい心であったり、明晰な頭脳であったり、鋭い感性であったりするのかも知れない。 それは、他の子よりも、優れた才能であったり、特殊な能力であったりするのかも知れない。 そう考えると気持ちがとても楽になる。 そして、この考えがもし正しかったとしたならば、 生まれた時に不健康だった子供とその親は大変ラッキーだ。 なぜなら、その不健康な部分が医療によって直ってしまえば、 なんと100%が101%になるからだ。 1パーセント分、サービスしてもらえるんだ。 そんなことを考えながら僕は幕張にある、肉のハナマサ(現TOP RUN)で焼肉を限界まで腹いっぱい食べた。 明日から再び始まる、親子3人での生活のために。 新父は強くタフでなければならない。
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