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【PROFILE】

永原 元 プロフィール

DRUMS & DJEMBE Player、Composer

20歳の時にアフリカ ケニア ナイロビに渡り、現地のパーカッショングループに加入。

帰国後、故・どんと(BoGumbos)と出会いその後、平安隆のレコーディングをきっかけにプロ活動に入る。

LIFE.23 永原 元 〜 伝説の魂を引き継ぐドラマーの半生 " 

その頃のインタビューページは ⇒こちら


主な活動記録は、SOUL FLOWER UNION、HARRY(exThe Street Sliders)、完熟トリオ(小坂忠、鈴木茂、中野督夫)、 本田竹広&ThePURE、瀬木貴将ネイチャーワールド、アンモナイト巻ズ(石間秀機、柳田ヒロ)、To Tell The Trues (中川五郎、中野督夫、寺岡信芳) など

FUJI ROCKなど国内外の音楽フェスティバル、南米ボリビアツアー等、国内の主なイベントや海外ツアーの経験もある。

演奏活動の他、アルバムのプロデュース、作曲、編曲、イベントのオーガナイズも積極的に行っている。



WEB

http://gene.kachoufuugetu.net/



BLOG

http://ameblo.jp/tureture-gen/







永原元 2014



世界を周り辿り着いた打楽器奏者としての自らのルーツ


〜 新潟県 福山太鼓プロジェクトにかける思い 〜






撮影協力 / La Cana | 下北沢ラ・カーニャ








2014年6月、下北沢。


ひさしぶりに会った、ミュージシャン、永原元が、こう言う。




『 今ね、新潟県・福山太鼓プロジェクトっていうのを立ち上げたんですよ。


新潟の北魚沼郡に位置する福山新田という人口120人ほどの小さな集落。

限界集落*ですよ。


その村の文化である『福山太鼓』っていうのがあって、

元々は子供達に受け継がれて祭りなどで叩かれていたんだけど、


子供たちが居なくなり


とうとう途絶えてしまったんです。


その、福山太鼓を、復活させるんです。』


*限界集落(げんかいしゅうらく)とは、過疎化などで人口の50%以上が65歳以上の高齢者になって冠婚葬祭など社会的共同生活の維持が困難になっている集落を指す、日本における概念。(wikipediaより)










正直、少し、意外だった。


アフリカを世界を周ってきた、優れた打楽器奏者である、永原元。


そして、数多くのロックバンド、ジャズバンドを渡り歩いてきた彼の、華麗な経歴。


その永原元が、日本の、こう言ってはなんだが、古びた田舎の太鼓の文化を継承すると言う。


意外だった、やっぱり、何度、聞いても、意外だった。




下北沢の街に強い、雨が降ってきた。










永原は話を続ける。



『 もともとは、お世話になっている、NHK解説委員の大島春行さんという方から、


新潟に叩き手のいなくなった太鼓があるんだよって、教えて頂いて、巡り合ったんですけど、



その話を聞いて、はじめて、新潟の福山新田に行ったとき、すぐ、わかったんです、

あ、ここには縁がある、




かならず、何かがあるって。


そしたら、そのとおり、不思議な奇跡としか言いようのない、人との出会いが続き、


何か、導かれる様に、福山太鼓のもとまで、辿りついた。 』









雨の、下北沢の街を2人徘徊しながら、僕は、尋ねる。


どうして?福山太鼓?日本の和太鼓を?





『 もともと僕は、ずっと、自分の打楽器奏者としての、ミュージシャンとしての、ルーツを探していたんです、知りたかったんです。


なんで、タイコをやっているんだろう?


どうして、音楽をやっているんだろう?



ルーツを知らなければ、オリジナリティは生み出せない。



そのことを痛いほどに知っているから、果たして、自分のルーツは?自分のルーツは?とコンプレックスでさえあった。


でも、福山太鼓、そして、そのまわりにいる、人々にふれあい、太鼓を日本の文化としてとらえることにより、


自分の、打楽器奏者としてのルーツが見えてくることがわかったんです。




なので、決めたんです、福山太鼓、復活させよう。


そして、子供たちに伝えよう、多くの人に、知ってもらおう!と。』












『 でも、ただ、叩けば、いいというわけではないんですよね。


音楽は、生き物です。楽器も生き物。


いい環境をつくってあげないと、いい音は出ない。


まずは、その、環境をつくってあげるために、福山新田の人と、心から触れ合って、コミュニケーションをとっているんです。


こんな風体の僕が、突然、現れて、正直、皆さん、驚いていますけど(笑)』












ふと、彼が撮影に持参してきた、1枚の絵が気になった。




『 あ、この絵画は、画家のAkiがプレゼントしてくれたもの。


赤は、血。ぼくらほ乳類は、乳房を吸って生きて来た。


栄養たっぷりの母の、お腹から、出てきた。その前から、ずっと、旅してきた。


その環境の、おかげで、今がある。



自分にとって、最も、大切な、シンボルなんです。』













今後の音楽活動は、変わってゆくのだろうか?




『 いや、基本、今までの音楽活動は、変わりません。


今までのものに、福山太鼓が加わるという感じでしょうか。





僕は、音楽に関わらず、クリエイティブなものを持っている人達こそ、


こういうプロジェクトに積極的にかかわってゆくべきだと思っているんです。





現役のミュージシャンこそ、こういう、文化の継承とか、地方が抱える様々な問題とかに、かかわることで何かが変わってゆく。



特に、大震災後、強く、そう思うようになりました。』

















ひとしきり、会話し、フォトセッションを行った後、最後に、永原元は、今の世の中について、ふと、こんなことを言った。






『 人間は原子力なんか、つくっている場合じゃない。


人間には、もっと素晴らしいものを創る力がある。


自然や文化と共存できる、知恵がある。


人間には。


そのことに、気づかないと。』







その素晴らしいものの象徴のひとつが、


永原元にとって、福山太鼓なのかも知れない。



そんなことを思い、彼と別れた。







いつのまにか、雨はあがっていた。












永原元 2014




世界を周り辿り着いた打楽器奏者としての自らのルーツ


〜 新潟県 福山太鼓プロジェクトにかける思い 〜






撮影協力 / La Cana | 下北沢ラ・カーニャ








【PROFILE】

永原 元 プロフィール

DRUMS & DJEMBE Player、Composer

20歳の時にアフリカ ケニア ナイロビに渡り、現地のパーカッショングループに加入。

帰国後、故・どんと(BoGumbos)と出会いその後、平安隆のレコーディングをきっかけにプロ活動に入る。

LIFE.23 永原 元 〜 伝説の魂を引き継ぐドラマーの半生 " 

その頃のインタビューページは ⇒こちら



主な活動記録は、SOUL FLOWER UNION、HARRY(exThe Street Sliders)、完熟トリオ(小坂忠、鈴木茂、中野督夫)、 本田竹広&ThePURE、瀬木貴将ネイチャーワールド、アンモナイト巻ズ(石間秀機、柳田ヒロ)、To Tell The Trues (中川五郎、中野督夫、寺岡信芳)など

FUJI ROCKなど国内外の音楽フェスティバル、南米ボリビアツアー等、国内の主なイベントや海外ツアーの経験もある。

演奏活動の他、アルバムのプロデュース、作曲、編曲、イベントのオーガナイズも積極的に行っている。



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[ Discogrphy ]



『Maisha』

ケニア・ナイロビにて現地録音。自らが体験した様々なサウンドスケッチ。DVDとポストカード付き 定価¥2500






『新世界誕生』

画家・Akiとのコラボレーション作品。作曲、プローデュースを手掛ける。

画集とCDがセット。 定価 ¥3000




購入ご希望の方は、永原元WEBまで

http://gene.kachoufuugetu.net/


 






PHOTO・TEXT/ MIZUHO





HELLO!!

【 FREESTYLE LIFE 100 ALTERNATIVE 


ひさしぶりの永原さんとのフォトセッション。あいかわらず、なんていうか、野性的というか恐竜のようなというか、凄まじく太い命というか、いわゆる骨太の存在感に圧倒される。

話を聞いていて、新潟の人たちも、さぞや、びっくりしたことだろうと、その絵を想像すると、正直、面白かった^^;


(MIZUHO)






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MIZUHO (木藤瑞穂) 千葉市幕張在住

FSL02編集長/MIZUHO Life photography代表

1971年生まれ。幼少の頃から挫折と現実逃避を繰り返し、全てを世界のせいにして生きてきたが、果てしない苦しみの果てに、息子が産まれ、ついに何かを理解する。

現在はフリーの写真家。そして、1児の父親として、この世界を歩く。もちろん、負け犬。今夜も悲しい夜空を見上げ、どこかで吠えていることでしょう。今度、一緒に吠えますか(笑)

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