OREGA STORY
#1
- 誕生 -
はじまりから、流浪だった。
田舎の有力家に生まれた母は、
一緒になるひとが、生まれたときから、
決められていて
そのことに、断固、反発した、
彼女は、賭けにでる。
本当に好きなひとのもとに行き
時をともにする
やがて、ひとつの命が、彼女にやどる。
彼女は、故郷を追放された。
南の地を、終われ、彼女は、
ひとり、ひとつの命とともに、北へと向かう。
食うや食わずの日々のなか、
自分のもてる力で、懸命に生きる
やがて、万策、尽きる。
死を決意し、橋の上にたつ
そんな彼女を、とおりすがりの、ひとりの男が救う。
男の妾として、
庇護を受け、
ひとつの命が、生まれる。
それが、僕だ。
どこの誰の、子かも、知らない。
どこの国の人の子かも、知らない。
生まれたことを、知るひともいない。
そんな、生まれながらの、
流浪の子が、
1971年の冬、この世に、誕生した。
OREGA
- STORY -
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#1 : 誕生 |
OREGA
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