2005年　6月8日

「　手術　」

ついに手術の日を迎えた。

一年以上も前から気持ちのうえでは準備をしてきたのに、

いざ当日となると神妙な気持ちになる。


この日のために彼女のお母さんと親戚のおばちゃんが泊まりこみで来てくれた。

こころ強さを感じるとともに、この世界で一番美しいものは家族の絆だななどと思ったりした。


午前９時から手術は行われた。

手術室に連れていかれる子供を見て僕にはもう何も出来ないんだなと思うと、あきらめがついた。

そして午後１時前くらいに終わった。

抱えられながら手術室から出てくる子供を見ると泣きたい気持ちになった。

子供も泣いていた。

でもそのわきでがっちりと大丈夫！という顔をしてくれている内田先生と西堀先生の存在が頼もしくて本当にありがたかった。

このご恩は忘れません。


今後の経過を見ないとわからないが、今のところは成功のようだ。

でも喉を切ったから当然、口から血が出る。

赤い色が鮮烈で生生しい。

僕はなんだかおっかなくてあまり近くに近寄れず、壁にもたれかかって呆けた顔をしている。

早く落ち着いて欲しいと思う。

これから一週間の入院だけど、一瞬で一週間が過ぎてしまえばいいのにと思う。

そんな機械があったらいいのにと本当に思う。

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